名 誉

近代以前の中国には、『纏足(てんそく)』という足の骨を折ってできるだけ足を小さくしたほうが美人だという慣習があったが、

これも美人というよりは女性が自分の足で自由に動ける範囲を狭くして、夫の家の中に女性を囲い込んで所有するということに本質があったとされる。
日本にも既婚者の歯を黒く染めさせて、婚姻の指標にしたり性的魅力をスポイルする『お歯黒』の風習があったりもしたが、不義密通・姦淫の罪の多くは男性よりも女性に責任・落ち度があるものとして処罰・糾弾されてきた。
インドやパキスタンなどでは、プロポーズ(求婚)を断ったり、一族間で決められた相手以外の男性を好きになったりした女性を、『男性及び一族の名 誉・自尊を傷つけた』として殺害したり顔に硫酸を浴びせたりするアシドアタックの蛮習があるが、男権社会である現地のコミュニティにおいては殆ど反省・抑 制がなされず、法律による懲罰も旧習を前にして後手に回りがちである。
現在でも経済的理由を主に考慮した結婚は珍しいものではないが、男性と女性の親密な関係性が『対等な自由意思とコミュニケーションに基づく愛情・ 興味関心の結果』として育まれてきた歴史は実は異常なほど短く、男女関係の背後に『有形無形の強制・威圧』があった時代も長いとは言える。

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